友人から「これどんな味ですか？」と聞かれたので、仕事を中断して休憩がてらテイスティング。コロナ前の台湾旅行の際、空港で購入したリッターボトル。開封から2年程度、度数は59.4%、色はドシェリーなダークアンバーです。 香り：レーズンの甘い香り立ちに、オロロソシェリーそのものを思わせる濃厚な酸化熟成香が交じる。奥に控えたカバランらしい南国フルーツ。メントール系の清涼感がかすかに。 味：59%らしい刺激が舌にピリッと来るが、さらりとした黒糖やプルーンの甘さがジューシーに広がる。オロロソのナッティな酸化熟成感や赤ワインを思わせるタンニンはマイルド。濃厚シェリー系のゴムっぽいオフフレーバーは健在だが、開封時に比べてソフトになり、個人的には許容範囲。余韻は程よくビターで、カカオ成分70%以上のチョコを食べた後のよう。 少量加水：カバランらしいフルーティさが開くと同時に、樽由来のタンニンや渋味も明快に。人によっては飲みにくいと感じるかも。みたらし団子のタレっぽい甘さも。モルトらしい麦の旨味も感じやすく。 ドシェリー好きにはヒットしそうで、出来は良い。ただ「カバランらしさ」はオロロソ感にマスキングされて感じにくいか。濃厚シェリー系に慣れるためにはいい教材になりそうです。

評価：7.3/10.0

2023-03-23